UNi+(ユニタス)|■第27回 「大学生のバイトと扶養の関係!103万円・130万円の壁を徹底解説」

この記事では、大学生がアルバイトをする際に知っておくべき「103万円の壁」と「130万円の壁」について、わかりやすく解説します。
これらの金額基準は、扶養控除や社会保険料の負担に関わる重要なポイントであり、バイト収入が増えると家族の税金や保険の負担にも影響を与えることがあります。
学生にとって、どこまで稼ぐとどのような影響があるのか、また注意すべき点や収入管理のポイントについても紹介し、収入の壁を意識した賢い働き方をサポートしますので、最後までチェックしてください。

大学生と扶養の基本

大学生がアルバイトをする際、扶養内での収入制限は重要なポイントです。
扶養控除や社会保険料負担の有無を意識することが大切です。

扶養の定義とメリット
扶養とは、親や家族が税法上で一定の条件を満たすことで、扶養される側の所得を一定額まで免除する制度を指します。
大学生が親の扶養に入る場合、親は所得税の負担を軽減できる扶養控除を受けられ、家庭の経済的負担が軽減されることがメリット。
また、学生自身が健康保険や年金の支払いを免れることで、支出を抑えられる点も魅力です。
しかし、収入が一定の壁を超えると扶養から外れ、税金や保険料の負担が発生するため、注意が必要です。

扶養内で働く際の注意点
扶養内で働く場合、まず意識したいのは収入の「103万円の壁」と「130万円の壁」です。103万円を超えると、扶養控除が適用されなくなり、親の所得税の負担が増える可能性があります。
また、130万円を超えると社会保険に加入する必要があり、自身で保険料を負担することに。これにより手取り額が減る場合もあるため、収入管理が大切。
アルバイトを選ぶ際やシフト調整を行う際には、自身の年間収入を常に把握し、無理のない働き方を心がけることが重要です。

「103万円の壁」とは?扶養内での収入制限と所得税の関係

「103万円の壁」とは、年間の収入が103万円を超えることで親や家族の扶養控除が適用されなくなる基準です。

103万円を超えるとどうなるのか?
年間収入が103万円を超えると、親や家族が受けていた扶養控除が適用されなくなり、税金面での負担が増加。
特に、19歳から22歳の大学生の場合は「特定扶養控除」により所得税が63万円、住民税が45万円分の控除が受けられるため、親の節税効果が大きいです。
しかし、これが適用されなくなると、親の所得税と住民税の負担が増加し、年間で数万円以上の税金負担増加が見込まれることも。
一方で、103万円を少し超えたぐらいの学生本人であれば、本人に課される所得税や住民税の負担は比較的軽微で、年間1万円から2万円程度で済むことが多いです。
勤労学生控除が適用される場合もありますが、親の控除が外れる影響の方が大きいため、収入が壁を超える際は慎重な収入管理が求められます。
扶養から外れるリスクを意識しながら働くことが大切です。

所得税が発生する収入ラインと対策
扶養内で働く場合、年間103万円を超えないようにすることが基本的な対策。
これにより、所得税が課税されず、親の扶養控除も継続されるため、家計全体での税負担を抑えることができるでしょう。
収入が増える見込みがある場合には、シフトの調整やアルバイトの時間を見直すことが必要です。
給与明細を定期的に確認し、年間の収入が上限を超えないよう管理することで、扶養内のメリットを最大限活用することができます。

「130万円の壁」とは?社会保険と扶養外の働き方

「130万円の壁」とは、扶養を外れる基準額であり、これを超えると社会保険に加入する義務が生じます。

130万円の壁が意味するもの
「130万円の壁」とは、年間収入が130万円を超えた場合に、家族の健康保険の扶養から外れ、自身で社会保険(健康保険や厚生年金)に加入する必要が生じる収入基準を指します。
これにより、月々の保険料の支払いが発生し、手取り収入が減少する可能性があります。扶養内である場合は、保険料の支払いをせずに済みますが、130万円を超えると自身で全額を負担する形になるため、収入の増加が手取りの増加に直結しなくなる場合もあるのが特徴。
安定した収入が見込める場合は、社会保険のメリットを生かすための働き方を考慮するのも一つの選択肢です。

扶養から外れるとどうなる?社会保険料の負担
健康保険や厚生年金の保険料を負担することになり、月収に応じた報酬区分で保険料額が決まります。
例えば、月収が12万5000円の場合、東京都の協会けんぽでは、健康保険料が月々約6237円、厚生年金保険料が約1万797円程度になります。
この合計負担額は年間で約20万円以上に及びます。

大学生が103万円・130万円の壁を超える場合の影響

大学生がこれらの壁を超えると、親の扶養控除の適用外となり、税金や社会保険料負担が増える可能性があります。

親の扶養に与える影響とデメリット
大学生の年間収入が103万円を超えると、親の扶養控除が適用されなくなり、親の所得税や住民税の負担が増加します。
扶養控除が外れることで、親の課税所得が増え、税額が年に数万円から数十万円上がることがあります。
また、130万円を超える場合、親の健康保険の扶養からも外れるため、家庭全体の社会保険料負担が増える可能性も生じます。
家計に与える影響が大きくなることから、収入の調整や事前の確認が重要。
扶養を外れる際には、親との相談や収入管理をするようにしましょう。

自分への影響
学生本人が103万円や130万円の収入を超えた場合、自身に対する影響も少なくありません。
103万円を超えると所得税が課税されるようになり、給与から控除される形で手取り収入が減少します。
さらに130万円を超える場合、社会保険料の支払い義務が生じ、健康保険や厚生年金の保険料を自己負担する必要があります。
この負担が月々数千円から数万円程度になることもあるため、収入増加分と手取りのバランスを考慮することが大切です。

まとめ

大学生がアルバイトで収入の「103万円」「130万円の壁」を超えると、親の扶養控除が外れることや自身の社会保険料負担が生じるなど、影響は少なくありません。
働く際には収入を適切に管理し、親や家庭の状況を考慮しながら、メリットと負担を理解することが大切。
将来に向けて、計画的な働き方と家族との相談が、安心して収入を得るためのポイントとなります。